0618
道すがら、宝くじの店を見てしまった。射幸心が公園になるシステムで、入れたお金が数倍になって返ってくる事もあるらしい。
そんなものを見ると、夢を見てしまう。「もし10万やら50万やら当たってしまったら?」と。何に使うだの考えているうちに店を通り過ぎた。
これは良くない。
この手のものは胴元が勝つと決まっているのだ。おれは公園を楽しくするために自らの希望を失望に変転するような人間ではない。
だが金は欲しい。欲しいものは欲しいのだ。こればっかりは譲れない。何をするにも金が要るワケなのだから、金はベラボウにあっても困らないのだ。
アルバイトのお陰で多少楽な生活は出来ているが、まだ足りない。もっと、もっと、心が叫んでいる。